インドの伝統医療アーユルヴェーダで利用されるモリンガ
栄養満点で健康維持に人気の植物モリンガは、古代インドでは紀元前から伝統医療に利用されてきた歴史があります。
「インドの伝統医療アーユルヴェーダとモリンガ」
紀元前に起源を持つとされるインドの伝統医療アーユルヴェーダでは、モリンガは薬草として利用されます。
アーユルヴェーダでは、モリンガは300もの病気を予防すると考えられているのです。
「モリンガの木」
モリンガはもともと北インド原産のため、薬草として利用された長い歴史を持ちます。
アーユルヴェーダの薬草としては、サンスクリット語の「Shigru」という名でも呼ばれます。
「アーユルヴェーダでのモリンガの効能」
アーユルヴェーダでは、モリンガの根の皮、種、葉が利用され、以下のような作用があるとされています。
写真キャプション「アーユルヴェーダの3つのドーシャ(生命エネルギー)の風(ヴァータ)・火(ピッタ)・水(カパ)」
・カパ(火の要素)とヴァータ(風の要素)を抑える
・神経を刺激する
・痛み・腫れを緩和する
・強心作用 ・利尿作用 ・鎮咳作用(咳を抑える)
またモリンガの葉は、アーユルヴェーダで「キリ(Kizhi)」と呼ばれる薬草を布で包んだボールを使うトリートメントでも利用されます。これは、発汗を促すためのマッサージです。
写真キャプション「ハーブボールの“キリ(Kizhi)”」
アーユルヴェーダはインド以外の地にも伝わり、現代ではこの「キリ(Kizhi)」を使ったマッサージは、タイのマッサージでも行われています。
「現代では料理にも利用されるモリンガ」
現代でもインドにモリンガは自生しており、「ドラムスティック・ツリー」という名で知られており、野菜として料理に利用されます。
南インドでは、モリンガの鞘(さや)の中の実がカレーの材料として使われます。